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2004年04月22日

猫又

「猫は三十年生きると人語を話す。」

うちの親父は、その祖父の話を時々する。つまり僕の曽祖父の話である。
これは曽祖父が実際体験した話らしい。

曽祖父の名前は「新之丞」(しんのじょう)という。
なかなか渋い名前である。

この、新之丞さんに纏わる話は多々あって、今回の「猫又」の話も氷山の一角に過ぎない。韓国の山奥で虎を殴り殺したとか、若い頃モテすぎて嫁さんを選ぶ時籤引きできめたとか・・・。嘘っぽすぎて面白いのだが、真顔で語る我が親父はもっと面白い。

新之丞さんは今でも我が親戚の法事でシルクハットでビシッと決めた写真で登場する。
本当かどうかは別にして、何だか凄そうな人だ。

話はこうである。
新之丞さんが共に生活していた猫は三十年の月日を彼の家で共に過ごし、三十年目の夜のこと。
「おい、新之丞・・・」
と何やら新之丞さんにキチンと人語で散々説教したらしい。
新之丞さんは当然気味が悪くなって、その夜布団を被り震えながら寝たらしい。
次の朝起きてみるとぽっくりその猫は死んでいたという。

実を言うと僕はこの話中学生位まで信じていた。
あの頃は若かった・・・

投稿者 shiba :

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