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愛すべき廃墟②
| 始まりと終わりの交差するところ。または時の輪の接するところ。 »
2005年04月08日
愛すべき廃墟②
初めての廃墟というのは、軍艦島。
今思えば廃墟に惹かれるようになったのは、軍艦島という巨大な産業遺跡で、その威圧感のある風貌を目の当たりにし、ひどく感動したのがきっかけであったように思う。
訪れたのは学生の頃だった。九州を一人旅している頃、旅先で偶然知り合ったIさんに連れて行って貰った。事実、僕はIさんに出会うまで軍艦島という存在さえ知らなかった。
当時は貧乏旅行なるものが流行っていて、旅先での出会いがまた実に楽しいのであった。当時の自分は今よりも随分社交的だったのも確かで、ある意味様々な出会いを欲していたのも事実だった。
Iさんとは黒崎の立ち呑み屋で知り合った。とあるラーメン屋を探しに来たのであるが、その店が無くなっている事実を知り意気消沈しながら呑んでいる時に、同じくその店を探しにきていたIさんが立ち呑み屋に入ってきた訳である。真昼間。店には僕とIさんの二人だけ。しかも二人とも学生。さらに立ち呑み屋。そして同じラーメン屋を探しに黒崎へ。こんな偶然はまたと無いだろう。偶然と必然の渦の中で二人は五分も経たぬうちに肩を並べて呑んでいたのだ。
Iさんは確か二つ年上だったと思う。自分が今まで旅した中では最も長く同行した人だった。正直、Iさんのことはあんまり良く知らない。Iさんも僕のことは良く知らないと思う。仲のいい人ほどその素性は知らぬものだったりする。灯台下暗しなのである。人との関係の尺度というものは、それが男にしろ女にしろ、時間ではなく、密度なのであることを僕は信じている。
いずれにしろ、彼との出会いが軍艦島へと導いたのは確かで、廃墟のドアをノックする布石となったのもまた事実である。
いい加減、眠くなってきたので次葉へと続く・・・・
投稿者 shiba :
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